働きやすい環境は自分でつくれる!
社会人として自立するための意識づくりとその実践方法
社会人になったばかりの新入社員は、さまざまな不安を持っていると思います。仕事はもちろんのこと、人間関係についての悩みも多いでしょう。新入社員の誰もが持つ不安を解消するために、社会人として一人前になるポイントを紹介します。
■受け身のビジネスマインドを変え、自立した社会人へ
新入社員は、「指示があるまで動けない」「次に何をすればいいのか考えられない」といったように、受け身でものごとを捉えてしまう傾向があります。まだ会社や仕事に慣れず、手探り状態の中では仕方のないことですが、正解を周囲に求めているだけでは次のステップに進めません。
社会人であること、そして、会社で働くということは、受け身のまま指示を求める存在ではありません。自分の仕事に責任を持ち、自立した存在として働けることが社会人のあるべき姿です。受け身の意識を変えられないと、いつまでも働く環境は変わらず、求められた役割も果たすことができません。自立して行動を起こすことで、自然に働きやすい環境へと変わっていきます。今まで持っていた受け身のビジネスマインドを抜け出すことが、社会人として独り立ちする第一歩です。
■分からないことを、分からないまま進めていない? こまめな確認が仕事を成功に導く
自立した社会人として働くということは、一体どのようなことでしょうか。
例えば、あなたが任された仕事について、経験や知識不足から自分だけでは解決できない問題に直面したとき。あるいは、業務について説明された際に、理解しきれない部分があるとき。このような場合には、すぐに上司や先輩に確認し、自分の理解度を把握することが大切です。
分からないことをその場で確認することは、自分の理解度を把握できるだけでなく、適切な指示を受けられるメリットがあります。最初は聞きづらいと思うかもしれませんが、業務の説明に対して「自分はこのように理解しましたが、これで合っていますか」と確認するだけで、上司としても指摘をしやすくなります。自分の認識を周りとすり合わせることで、間違った理解のまま業務を進めることの防止にもつながります。
しかし、分からないことを遠慮して聞けず、自己判断で作業を行ってしまうと、不明点は解消できないままになってしまいます。これは、受け身の姿勢から脱却できていないことを意味し、チームでの業務を行う際には他メンバーとの連携が取れず、プロジェクトの遅れを招くといった問題にも発展しかねません。
結果的に、社会人としての責任を果たしていないことになるのです。
自分から進んで相談し、確認する。正しく理解しようと努力しながら仕事に臨む姿勢こそが、社会人として自立する第一歩です。
それは、自分だけの認識でものごとをとらえるのではなく、周囲と関わりながら業務に向き合うことでもあります。自分の理解度や状況をオープンにし、上司や先輩との関係を築き上げていく。そうすることで、相談しやすい雰囲気を生み出し、自然に働きやすい環境をつくれるようになります。
■ポイントは「挨拶」と「ほうれんそう」。コミュニケーションはシンプルで大丈夫
とは言え、先輩や上司とどうやってコミュニケーションを取ればいいか分からない人も少なくないでしょう。挨拶や会話など、仕事の中でできるコミュニケーションを紹介します。
・関係構築のカギは「挨拶」にあった!身近なところから始める環境づくり
人間関係をつくるには挨拶が重要。当たり前のことに思えますが、その効果をあなどってはいけません。相手と近い距離で向き合い、丁寧に挨拶をする。これだけで印象に残りやすくなり、毎日繰り返すことで上司や先輩から認知されるようにもなります。周りから認知されることで、気にかけてもらえるようになり、相談のしやすさにつながります。
・雑談よりも「ほうれんそう」で築く上司との信頼関係
仕事の中での報告・連絡・相談という要素をまとめた、いわゆる「ほうれんそう」をこまめに行うことも重要です。人と親密になるためのコミュニケーションと言うと、雑談やプライベートな話だと思いがちですが、仕事についての相談や報告を通じて充分に意思疎通することができます。
上司が忙しそうにしている場合など、声をかけていいかわからないこともあると思います。しかし、きちんと仕事の報告をしてくれる部下の方が、上司は好印象を抱きます。仕事の責任を果たすためにも、関係性の構築は欠かせません。
また、相談をする中で、強みや、失敗しやすいポイントなども可視化され、自分らしさが認識できるようになります。自分の才能の把握にもつながるため、「ほうれんそう」を細かく行いながら、社会人としてステップアップする基礎を固めていきましょう。