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企業担当者向け

管理職層にどのように説明すればいいのか?

会議


衛生委員会では、従業員に対して、ストレスチェック制度が未然防止を目指していることや、記入あるいは入力した個人の結果や評価結果が確実に守秘されることを説明するよう、企業側にはもとめられています。

しかし、個人への対応や集団ごとの分析の両方で、その直接的な影響を受けるはずの管理職層への説明やその必要性は、法令や行政による情報では、あまり言及されていないように見えます。

例えば、”高ストレス状態”で、医師の面接指導が必要だと判断された従業員がそれを受けたいと思って、手を挙げた場合には、残業や出張の制限等の就業上の措置が産業医の意見に基づいて、検討され、実行される可能性があります。その場合、直に影響を受けるのは上司である管理職です。

また、部下が率直に職業性ストレス簡易調査票(ないしその簡易版)に回答できるかどうかは管理職の姿勢に大きく影響されることでしょう。医師の面接指導を受ける意思表明ができるかどうかも、同様であると考えられます。

さらに、集団ごとの分析に基づいて、職場環境改善活動を行うことになれば、同じく上司である管理職は、業務遂行とは別の視点や枠組みで職場運営の見直しを迫られることになります。

従って、管理職層に、今年12月以降のストレスチェックの開始前に、企業としての目的や目標を誤解の無いようによく説明しておく必要があります。その機会としては、管理職の集まる会議体等がふさわしいと思われます。

目的としては、メンタルヘルス対策の3つの事項、つまりリスク管理、コンプライアンス、そして生産性の回復・維持であることを掲げるのがよいでしょう。

そして、目標としては、できるだけ多くの従業員が正直に回答し、個人への対応と集団ごとの分析と対応の両方を可能な限り、実行していくことを、初年度の具体的な内容として示すのがよいでしょう。

くれぐれもストレスチェックが開始された以降に、部下や職場での問題を管理職層が突然に突きつけられた等と感じることが無いよう、人事労務部門として、早めに説明を行い、管理職層の懸念や意見に誠実に回答する場を設けるのが良いでしょう。

メンタルヘルス対策の第一人者
医師 亀田高志氏とは?

旧労働省により創設された産業医科大学を1991年に卒業後、大手鉄鋼会社や外資系企業の専属産業医、産業医科大学講師等を11年間務める。
その後、2006年10月に産業医科大学と共に「職場の健康管理を起点とするサービスを企業と働く人の両方に届けていくこと」を目的とした株式会社産業医大ソリューションズを創設し、同社代表取締役を2006年10月から2016年5月まで務める。

また、日本産業衛生学会指導医、日本内科学会認定内科医、労働衛生コンサルタント等の資格を持ち、EAPコンサルティング普及協会理事でもある亀田氏は、職場の健康確保対策を専門とし、この10年間で、メンタルヘルス等に関する講演、研修の実績は計1,000回以上、参加者は延べ3万人を超える。

その他、主な著書に「管理職のためのメンタルヘルス・マネジメント」、「ゼロから始めるストレスチェック制度導入マニュアル」、「人事担当者のためのメンタルヘルス復職支援~リスクを最小化するためのルールとステップ~」(以上、労務行政研究所)等があり、その他、連載寄稿も多数行っている。

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