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企業担当者向け

なぜ、ストレスチェックを行うのか?

悩む女性


厚生労働省のウェブページでストレスチェック制度 Q&Aが掲載されています。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei12/
ストレスチェック制度では、どのような質問を選び、基準をどのようにするのかという技術的な内容に加えて、全体の方針や年間の計画まで、衛生委員会で協議したり、周知することが求められています。このうち、ストレスチェックの方針をうち立てることは、衛生委員会の円滑な運営と共に多くの中小企業では実施が難しいかもしれません。

方針の中では、「ストレスチェックが不調者の早期発見のためのツールではなく、個々の従業員のレベルと、職場単位の両方で未然防止のために行うこと」をうたう必要があります。また、ストレスチェックの回答・入力内容は上司や同僚に見られては困る機微な情報になり得ますから、個人情報としてしっかりと管理することも強調する必要があります。

そのほか、次のような内容を方針に加えておくと、本来のメンタルヘルス対策の目的や目標にかなったものになります。
●ストレスや不調への問題意識と対策を企業として行うことの意思表示
●ストレスチェックや不調者への対応を規定等の形で文書化し、従業員への周知に努めること
●規定等に定めた手順の通りにストレスチェックや不調者への対応を行うこと
●産業医等の専門家を積極的に活用すること
●ストレスチェックや不調者への対応の結果を継続的に評価し、改善策を講じていくこと
●妥当と判断される範囲内で予算や人員を準備すること

本来はこうした方針は社長名で出されるのが本筋であり、効果も高いのですが、往々にして難しいものです。次善の方法としては、人事担当役員や責任者が出しても同等の効果があります。しかし、これらが難しい場合には、法的な要求事項の一つでもある衛生委員会の年間方針として、示すことができます。

そして、方針を検討する段階では、”なぜ、ストレスチェックを行うのか”ということを関係者間でよく考えていくことが、大切です。そうしないと単にチェックを行うだけのことになってしまうからです。

メンタルヘルス対策を行う目的を企業の立場から考えた場合には、「コンプライアンス順守」、「リスク管理」、「個人と職場の生産性の維持向上」に帰結します。チェックを行って労働基準監督署に集計結果を提出すれば、コンプライアンスを満たすことはできます。しかし、単にチェックをしただけでは人材のリスクを低減したり、生産性を高めることはできません。

その具体策は順次、紹介していきますが、技術的な細かなところより、”なぜ、ストレスチェックを行うのか”を、まずよく考えていくことをお勧めしたいと思います。

メンタルヘルス対策の第一人者
医師 亀田高志氏とは?

旧労働省により創設された産業医科大学を1991年に卒業後、大手鉄鋼会社や外資系企業の専属産業医、産業医科大学講師等を11年間務める。
その後、2006年10月に産業医科大学と共に「職場の健康管理を起点とするサービスを企業と働く人の両方に届けていくこと」を目的とした株式会社産業医大ソリューションズを創設し、同社代表取締役を2006年10月から2016年5月まで務める。

また、日本産業衛生学会指導医、日本内科学会認定内科医、労働衛生コンサルタント等の資格を持ち、EAPコンサルティング普及協会理事でもある亀田氏は、職場の健康確保対策を専門とし、この10年間で、メンタルヘルス等に関する講演、研修の実績は計1,000回以上、参加者は延べ3万人を超える。

その他、主な著書に「管理職のためのメンタルヘルス・マネジメント」、「ゼロから始めるストレスチェック制度導入マニュアル」、「人事担当者のためのメンタルヘルス復職支援~リスクを最小化するためのルールとステップ~」(以上、労務行政研究所)等があり、その他、連載寄稿も多数行っている。

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